検査

経鼻内視鏡検査は従来の内視鏡の太さに比べて、約半分の5mm(鉛筆の太さ以下)しかありません(図a 参照)。そのため従来の口に挿入する内視鏡と違い、鼻から挿入する事が可能な内視鏡となりました。従来の内視鏡検査でつらい思いをされた方、今後、内視鏡検査を受けようと思っている方はぜひ、経鼻内視鏡検査をお勧めします。

図a

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経鼻内視鏡検査の3つのメリット

  1. 苦痛が少ない
    従来の内視鏡検査を受けられたことのある方は良く分かると思いますが、検査中に「オエッ」という吐き気をもよおすことがあります。これは、舌の付け根の舌根という部分に内視鏡が触れることで咽頭反射(異物などを吐き出そうとする防御反応)が起こることが原因なのです。検査を受ける方は、ひたすら耐えるしかありません。しかし、経鼻内視鏡は鼻の中を通って食道に入っていくので、舌根に触れることがなく、咽頭反射はほとんどありません(図b 参照)。
  2. 早い時間で日常生活に戻れる
    経鼻内視鏡は、検査中の苦痛が少ないため、受診者からの要望がない限り、全身麻酔を行う必要がありません。鼻の中への局所麻酔は行いますが、従来に比べ半分の局所麻酔量ですみます。そのため従来の内視鏡の場合、検査終了後1~2時間は食事や運転ができませんでしたが、経鼻内視鏡の場合は検査終了後すぐ~30分で食事や運転ができるようになります。
  3. 会話ができる
    従来の内視鏡だと口をふさがれてしまうため会話ができませんが、経鼻内視鏡は検査中に自由に会話ができるので、自分の胃の中を見ながら、医師に質問することができます。苦痛や痛みを感じた時も直接訴えることが可能です。医師とコミュニケーションを密にとることができるので、医師と受診者の間に信頼関係が生まれ、安全な検査につながります。
図b